すると、クジラが「しょうがないな」と笑います。


「僕は平気だけど、君は濡れるのがいやなんだね。じゃあ、こんぺいとうのお礼に雨宿りさせてあげるよ」


そう言うと、むむむっと力をこめて顔を真っ赤にさせました。


シュパッ!


クジラは潮の代わりに大きな大きな傘を出してくれました。


「うわぁ!」


ネモはびっくりして傘を見上げます。
そして、すっかり嬉しくなりました。


だって、傘の模様はとっても綺麗な海の中の景色だったんです。