ネモはおにぎりをほおばりながら、クジラをみつめました。


「君の口は開いているんだね。お腹すいてるの?」


そう言って、おにぎりの梅干しをつまみます。


「一番美味しいところ、あげるよ!」


ポイッとクジラの口に梅干しを入れた途端、不思議なことが起こりました。


「す、す、すっぱぁあい!」


突然、クジラが大声で叫んで尾びれをバタバタさせたのです。