ーーなんで…。
なんで常に近くにおるわけ?ーー
またしてもオザワ班。
ーーもおう。いやだよおおお。ーー
南「ね、綾花?」
綾「どしたー?きつい?」
南「んや、あのさ、一気にかけ登るか、
もちっとゆっくりいくかせん?」
綾「?どーした?」
南「いや、まあ、なんとなく。」
綾「ん、じゃ、ゆっくりいく?」
南「じゃ、少し休憩しよー!」
南はオザワ班が見えなくなった頃
「よっしゃーー!
トロトロ行きますかー!」
ゆっくり時間を掛けながら
綾花と南は頂上へ到達した。
ーー着いたー!少し頂上満喫しよっ
どんな感じに見えるのか…ーー
興味はあった。
綾花とワクワクしながら行こうとした。
「みなみーー!」
大声で呼ばれて振り返ると、
そこにはA組担任の深田先生が
手招きをしていた。
南のクラスは深田先生の授業はないが、
南は何故か先生とも友達みたいだった為、
深田先生とはそこそこ仲がよかった。
A組とは、オザワさんのクラスであり、
深田先生は工業系の先生の中で一番若い。
ーー元気だな、ふかやん。ーー
「ちょっと行ってくる!」
南は綾花を残して、深田先生の所へいく。
ーー…ハァー?まだ頂上おったんかい。ーー
安定のオザワ班である。
南の機嫌が最高潮に悪くなる。
少し離れた場所で、
「なに?」キレ気味に言う南。
深「写真撮ろ!あいつらと!
俺の可愛いー生徒たち!」
南「断る!もー降りる!」
ーー察して、ふかやん。
その可愛い生徒たちと関わりたくない。ーー
深「はえーな、今登ってきたやろ?」
南「うん、高いとこ嫌いやし、
もー降りる。」
深「おー…。」
「綾花!ごめん、降りる!
まだおる?」
綾「ん?いいよ、降りよ!」
南「ありがと、ごめんねー。」
足速に降る綾花と南。
ーーはぁ。もうちょっと見たかったなーー
その時ガヤガヤと後ろが騒がしかった。
振り返ろうとした時…
ーートンっ…
南に軽く人がぶつかった。
南「…。」
振り返る南。
オ「あ……。ごめん、なさい…。
ちょっと押されて…。」
ーー…オザワさん…。
なんで?もうやだ。ーー
