「こいつ俺のだから。もう手ださないで。」


「そ、そんなっ…!こんなやつ、かばわなくてもいいんだよ!」


「そうだよ瀬崎くん!」




女だからタダで返してやろうと思ってんのに、何なんだ。




「同じこと言わせないで。こいつ、俺の彼女だから。」




俺の言葉を聞いて、綾瀬を詰めていた女達は悔しそうにこの場を後にした。


どいつもこいつも、根性ねーやつばっかだな。




「私、彼女じゃない!」


「は?」


「あんな嘘ついちゃダメだよ!」




そっちかよ。


優しいお前なら、俺の濡れた体を心配してくれると思ったのに。


ま、だけどこんなとこも綾瀬らしいか。




「俺のこと好きなんじゃねーの。」


「好きだよ!」




少しからかって言ったつもりが、何の迷いもなく真っ直ぐにそう言う綾瀬。


ああ、もうこいつには敵わない。




「じゃあ俺の彼女になればいいじゃん。」


「え?」