「ちょっと、タケ。あんた何かしたの?」
「おい、何したんだよ?」
「瀬崎くんに喧嘩売るとかありえないよ?」
自分から名乗り出なかった竹田だか、周りのおかげで本人と目が合った。
「顔貸せよ。」
俺はそいつに一言、そう言ったが事はそう簡単にはいかない。
「瀬崎、竹田は今授業中なんだが。」
「来ねーならみんなの前で言ってやってもいいけど。」
「何をだよ…!」
廊下にいる綾瀬に気づいていない竹田。
教師を味方につけようと思ったのか、焦った表情を無くして、急に強気になる。
「俺は、何もした覚えない!」
「いいの?みんなの前で言っちゃって。」
よくもまぁ、そんな平気な顔でいられるもんだな。
弱いものいじめしてそんなに楽しいかよ。
「何をだよ…!」
「言っていいか言わないでいてほしいか聞いてるんですけど。」

