「疲れた?」


「ううん。」


「嘘ばっかり。」




そんな強がりさんは、私の自慢の彼氏。


そして喜連の総長、瀬崎 奏多(セザキ カナタ)。




「そろそろ帰ろっか。」


「奏多、大丈夫?」


「余裕。」




大丈夫じゃないのに、疲れを殺して笑う奏多。


私にはわかる。


もう何年も一緒にいるから。




「…あっ、」




てゆか、いいこと思いついちゃった。




「ねえ!」


「んー?」




ソファにダランと座って携帯を触っている奏多に声をかける。




「奏多の家泊まってもいい?」


「いいけど、俺今日帰るの遅いよ。」


「いい!全然いい!待つ!」


「明日祭りなのに?」


「いいの!」