月日は流れて、季節は冬の準備に入った。


11月なのに最近は冷える。




「おはよ!」


「はよ。」




奏多くんとは相変わらず。


変わったことと言えば、私も芽衣も喜連の倉庫によく行くようになったこと。



それと…、




「行くよ。」


「うん!」




奏多くんと登下校を一緒にすることになった。


奏多くんの通う西校の行き道に水沢があるからついでだって、朝と夕方はいつも一緒。


大きなバイクに乗って、冷たい風を切って道路を突っ走る。




「ありがと!」


「また連絡して。」


「うん!」




ヒラヒラと手を振って、彼を見送る。


公園で降ろしてもらう私は、極力誰にも見つからないように学校へ向かう。


奏多くんの後ろ乗ってるなんて知られたら、何されるかわからないでしょ…。



彼の背中が見えなくなるまで、見送った私は公園を出て学校へ向かった。