『桃。』




私を優しく呼ぶ彼は、今日も甘い。



この人に名前を呼ばれるのが好き。


抱きしめられるのも、キスされるのも。



隣で笑う貴方はいつも私を甘やかす。


我儘な私の言うことを聞いてくれる。



時々一緒に迎える朝は、愛で繋がれたあとの朝。


隣で目を閉じて眠る彼の顔はすごく綺麗で、ずっと見ておける。




『桃、』




ほら、こんな甘い声でまた私を呼ぶの。


いたずらっ子のように笑って、寝たふりをしていた彼は私をギュッと抱きしめる。



私よりも20センチくらい高い身長。


ゴツゴツした腕と、筋肉のある身体。



どんな時でも守ってくれる背中は、とても大きい。



そんな彼は、きっと私の恋人。