「……私のために、無理してくれたんでしょ? ごめんね…」 営業部のトップである彼が、きっとそれだけ仕事を詰めたんだろうことは、容易に想像がついた。 「……なんで、謝るんだよ」 と、ぽんぽんと頭が叩かれて、 「…うん、ありがとうね…圭吾」 彼といられることがただ嬉しくて、その首にきゅっと腕をまわすと、 痛いくらいに、腰が抱き締め返された。