とっておきのワインを開けて、乾杯をする。 とーーそこへ、BGM代わりに流しているFMラジオから、 『今夜は、クリスマス流星群も見られるようです』 そう聴こえてきて、 ワイングラスに口を付けながら、 「……見たいか?」 彼女に顔を向けると、 「……見たいです」 ふっと微笑んだ。 「…じゃあ、テラスに出てみるか?」 肩を抱いて、部屋の外へと出る。 冷たく吹く夜風に、自分の上着を掛けてやりながら、二人で空を見上げた。