「ちょ、真宮くん…?ち、近い…」 「俺ずっと知ってましたから。先輩が頑張る姿。」 そっと頬に触れられる手。 もしかして、震えてるの…? 「努力家で何度も何度も諦めずに取り組むとこ。俺憧れてたんです。」 「え、いや…憧れだなんて!」 そんなのただの負けづらいなだけなのに…。 「俺が取引先で失敗した日のこと覚えてますか?」 「取引先の日…?」 目を瞑って、その日の記憶を思い出してみる。