「クリスマスなのに残業頑張る先輩って凄いです。」

「フフ。ただ暇なだけだから。」


家に帰ってもどうせ独りぼっちだし、仕事しかやることが無いって感じで。


会社に残ってた方が楽なのかな。


気持ちも紛れて。


でも、誰かに褒められるって何年ぶり?


気持ちがふわーって温かくなるんだね、こんなにも。


「でもありがとね。嬉しい。」

「それだけじゃ…無いっすよ?先輩。」

「…え?」


どんどん近づく距離。


思わず、私は壁に後ずさりをした。