にんじん彼女

俺はいったい何をしているんだろう。
「ここに行きたいです!」
そう言われてある遊園地をタブレットで見せられ…
と、とうとう来てしまった。
親子連れに大人気のわんわんランド。
ちらっ
「?」
「どうかしましたか?」
うっ、ちら見バレた。
「いや、別に何でもない(汗)」
それにしても、なんだこの人の多さは…もともと人気のある遊園地だが
夏休みだからか?
たった2枚の入場券を買うために、こんなぎゅーぎゅーとした狭いなか、動かなくちゃいけないのか?!
「どーしました?」
彼女の方が身長が低いため、というか距離も近めで…
上目遣いという…
な、なんだこれは。
「いやっなんでもねえ」

恥ずかしさを誤魔化すようにそっぽをむく。

「あ、入れますよ。もうすぐ」
そんな俺を、おかまいなしにすすむ彼女。
さぁ、ここからどうなる?!