「透和〜!

私ぃ、グロス買ったんだぁ〜

どう?」


タラコ唇を突き出して表現してくる坂口とかいう女。

気持ち悪い。
けれど、絡められた腕を振り払うことはできない。


「あっそ」




「...もぉ〜なによっ!」




...俺からしたら、コイツは芽夢の気を引くために置いた“女”。
芽夢以外の女には興味ない。



「あっ!

放課後、一緒に帰ろーね?」


「.........」


...コイツに任せたが、本当に芽夢の気を引けるんだろうか?