「うん?そーだよ!」




にこーっとしながら ごまかすようにカバンの中身を整理する。
カナに目を合わせるといけない。



「あ・の!!!!学園1の秀才、学園1の容姿の、
あ・の!!!! クール王子様と?」



「......うん?そ...そーだよ?」


やばい...私の顔、引きつってきたかも。
グググッ...っと頬を上げる。


「女子に大人気のクール王子様...
とられちゃうかも...よ?」


語尾を強く言ったカナ。
私の顔や心は、朝にして完全に崩壊。



「〜〜っ!!!わ、分かってるもん!
透和が王子様で...人気者で...モテて...王子様で...」


あ〜あ。言っちゃった。
透和に聞かれてないといいけど。