...上目遣いで見るなよ。別に急かさねぇから。




それに...ほっそい太もも丸見えだし。





パッと顔をそらして自転車に乗る。




...こいつの上目遣いは兵器。


俺は この上目遣いには逆らえない。




いや、俺だけではないだろう。




他のヤローどもも 芽夢が どんなに可愛いかを知っている。




......当の本人は自覚無し。




「よっし!とれたよん!」


芽夢は慣れたように...いや、いつものように 透和の腰に手を回す。



この仕草も理性を保つのに困難な仕草。


毎朝、これをされて我慢している俺を褒め讃えたいほど。


「行くぞ...」


「うん!」


自転車は 高速球で走り出した。