「...透和、あんたの事 忘れたんだって?」




.....ふっ...と嘲笑うように言う坂口さん。




「...うん」



私の返事を聞くと、坂口さんはニンマリと笑顔になった。




「よかった。

邪魔者が消えてっ!」




「えっ...?」



「ふふっ、これで透和は私のモノね」




...透和を奪う気?

そういえば。


透和は私と付き合う前、坂口さんと仲が良かった。



今の状況だったら...私の方が不利。



「や、やめてっ!

透和の彼女は、私だもん!」




「...そんな事言ったってぇ〜。

それを決めるのは透和じゃない?」




...確かに その通り。





私が透和と1から...友達から始めようとする時には



坂口さんは その何本も前で透和との距離を縮めていくんだ。






「さっ、透和に会いに行こっと!」





............スキップしながら病室へ向かう坂口さんを見て、自信を無くしてしまう。