……。


淡々と自己紹介が進んでいった。


「はい!次、結城〜!」


結城君の順番が回ってきた。すると、


今まで、自己紹介なんて聞く気もなく


コソコソと雑談をしていた、クラス中の


女子の目が耳が、待ってました!


と言っているのかのように、


結城君に釘付けになった。


(すご!やっぱり学校一イケメンと


 言われているだけはあるな〜!)


と思いつつも、


結城君の方へ向けた。


ガタッ…  結城が立ち上がろうとした…


その瞬間、バッチリ目があってしまった!


(ヤバイ!) 私は思わず目をそらした。


(思わず、目をそらしちゃったけど、

 
 やっぱり感じ悪いよな〜…)


と思い、再び結城君の方へ目をやった。


結城君は少し戸惑いつつ、やさしく、笑ってくれた。


(うぅ、眩しい…)


反則だイケメンの上に優しいなんて!


…ほんの5秒程度の出来事なのに


まるで、少女マンガのヒロインにでも


なったかのような、気持ちになった。「おい!結城〜?どうした〜?早く立て〜!」


と先生の声。


愛想のいい笑顔で


「ボーッとしてました!すみません!」