「……玲斗、目玉焼き焦げてる」

「これが“香ばしさ”ってやつなんだよ、咲桜先生」

「はいはい、そうやって将来子どもに言い訳するつもりでしょ」

「……え、子どもって、もうそういう話すんの?」

「ちがっ、そ、そういう意味じゃないっ!!」

「……赤くなんな、朝からかわいい」

「……ばかっ」

そんな他愛ない日々が、
いつのまにか一番幸せだって思えるようになった。