校門の前で、まさかの“元カレ”と再会したその日。
全ての歯車が、カチリと狂い出した気がした。

「咲桜、やっぱ俺…お前のこと、忘れられねぇんだ」

そう言って立っていたのは、2ヶ月前に私を一方的にフった張本人―― 夏川 凌(なつかわ りょう)

(何それ、今さら…)

「…ふぅん。あのとき、いきなり『他に好きな子できた』って言ったの、誰だったっけ?」

私の声は、思ってたより震えてなかった。