「高校の時、いろいろすれ違ったし、不安にさせたし。
 でも、これからは全部、隣で一緒に悩んで、笑って、支えるから」

「……プロポーズじゃ、ないけどさ。
 これ、俺なりの“本気”の証」

「……つけてくれる?」

震える指で、リングを受け取る。
そのまま、玲斗の左手薬指にはめてやった。

「……似合ってる」

「……お前の方が似合うけどな」

泣き笑いの顔で、私は答えた。

「……玲斗じゃなきゃ、だめだから。
 いっぱい遠回りしたけど、今やっと、ちゃんと伝えられる」

「私も――ずっと一緒にいたいって、思ってる」