(……また、このパターン)

だけど、今までと違ったのは。

“その画像”の背景に、はっきりと見える“手を重ねる仕草”。

(嘘でしょ…?)

急に胸がざわついて、気づけば走っていた。

向かったのは、そのカフェ。

ガラス越しに見えたのは――確かに、玲斗と瑠奈。
そして、笑っていた。瑠奈が、玲斗の手を取って。

ドクン、ドクンと心臓がうるさいほど鳴っている。

(やっぱり、信じられない…?)

(違う、ちゃんと“信じたい”のに……)