私のいる布団の横に2人が腰を下ろし反対側に沖田さんが座った。



「気分はどうだね?」



いかつい男の人が笑顔で聞いてくる。



「大丈夫です。ご迷惑をおかけしました。」




ペコっと頭を下げる。



「そんなにかしこまることはないよ。私は新選組局長の近藤勇だ。」



「ちょ!近藤さん!そんな簡単に名乗ったりするなよ!」



美丈夫が慌てて言う。



「いいんだよ。ほら、トシも!」



「……副長の土方歳三だ。」



不満げに言う。せっかくの美丈夫が台無しだ。



これ、私も名乗った方が良いのかな…?



ちらっと沖田さんを見ると笑顔で頷いた。




「野宮 花乃です。」




私がそういうと近藤さんは嬉しそうに頷く。



「で、お前はなんで倒れてたんだ?」



「…っ!」




土方さんの質問に肩が揺れる。



「トシ!そんな聞き方!」




「そうですよ土方さん!花乃も無理して話さなくてもいいんだよ?」




2人はそう言うけれど土方さんはじっと私を見たまま逸らさない。