浅葱色の花

ーーーside土方ーーー


「副長。」


自室で仕事をしていると天井から声がかかる。


「降りて来い。」


そう言うと上から黒い忍び装束の男が降りてくる。


「どうした山崎。」


こいつは山崎烝。監察で腕の立つやつだ。


「野宮のことなんですが…」


野宮のことも調べてもらっていた。


流石になんの情報も奴をここに置くわけにはいかない。


「死んだことになってます。」



「…は?」



「色々調べてみたんですが10年以上前に両親、弟と共に何者かに襲われ殺されたと。」


「…嘘を言っていたということか。」


「まだ、はっきりとは。もう少し調べてみます。」


「頼む。」


「それと副長」


「ん?」

「野宮、ずっと廊下に座ってます。」


「は?」


「もうニ刻ほど。」


そう言ってまた天井へ戻って行った。


この寒いのに廊下なんかにいたら風邪引く


病み上がりだっていうのに


「寒…。」



渋々重たい腰を持ち上げ部屋を出た。