浅葱色の花

ぽつり、ぽつりと雪が降って来た。


こんな風に時間を過ごすのも雪を見るのもいつぶりだろう。


ただそこに座ってじっと雪が積もるのを見ていた。


「野宮、部屋に戻れ。」


声がした方を見ると眉間にしわを寄せた土方さんが立っている。


天上の人が居なくなったのは報告しに行ったからかなんて思った。


「…すみません。」


土方さんをこれ以上怒らせてはならないと思い部屋へ戻った。


なぜか土方さんも付いてくる。


不思議に思っていると火鉢に火を入れ始めた。


「来い。」


火鉢のそばまで行くと土方さんが私の手を握った。


「…っ!」

思わず力が入る。


それに気づいたのか土方さんは力を緩めた。


けど、手は握られたままだ。


「…こんなに冷たくなってるじゃねぇか。病み上がりだっつうのに、風邪引くぞ。」


そう言って私の手を火鉢に近づけた。


パチパチと音を立てて燃える炭の熱と土方さんの暖かさがじんわりと私の手を温める。


「…あったかい。」


私がそう言うと土方さんは少し微笑んでくしゃっと私の頭を撫でた。


「火傷するなよ。」


そう言って土方さんは部屋を出て行った。