それから私は文字通りあの男、椿の道具になった。

華龍組は俗に言う殺し屋で


治癒能力の使い方を吐けと


毎日、毎日狭くて暗い部屋の中で殴られた。


最初こそ吐くものかと耐えていたが椿は言った。





『弟が同じ目にあってもいいのか』



私は1日に何人も怪我人を治した。


そしてある日


『出ろ。』


久しぶりに外に出され渡されたのは刀。


『お前にも仕事をしてもらう。』


そして私は人を殺す術を教わった。


それからひと月後、あの忌々しい印を刻まれた。


『これでお前も仲間だ。やれ。』


大柄の男2人に抑えられ服を脱がされた。


『や、やめ…っ!』





『いやああぁぁあああ!!』


腕に桜の刺青


胸には桜の焼印



『今日からお前は "さくら" だ。』