「はぁ…!はぁ、はぁ…っ!」



暗い夜道を走る。



もっと、もっと走らないと…



追いつかれちゃう…!!



「探せ!まだ近くにいるはずだ…!」



遠くからそんな声が聞こえる。



もう、あそこには戻りたくない…!




どれくらい走っただろう。



裸足の足は血が出てぼろぼろになっていた。




「はぁ…!はぁ……あっ!!」




急にガクッと足の力が抜けて思いっきり転んだ。



体が地面に打ち付けられる。



痛い…。



体がもう、動かない。



立ち上がらなきゃ。そう思うのに意識が遠のく。