「あ、あの神さま……」

「んー、どうしたの?」

「わ、私、人の姿は久しぶりで!
 激しいことはできないのですが!」


男女の、しかも、こ、こここ恋人同士が一つのベッドの中だなんて考えられることは一つしかないじゃないですか!


焦る私に、神さまがクスクスと笑います。


「僕は『一緒に寝よう』ってしか言っていないんだけどなー。
 ルルちゃんはナニを考えたの?」

「えっ、あー……」


カァーと頬が熱くなります。


神さまはクスクスと笑ったまま、ポンポンと子どもをあやすように布団を叩きます。

私の考えていたことと正反対の行動で、さらに恥ずかしくなります。


「絶対に言いませんから!!!」

「えー、残念」


布団の中に潜り、神さまに背を向けます。


顔は絶対に見せられません!


ゆでダコのように顔を赤くする中、私は密かに思うのでした。



……私、人の姿には、まだ慣れないかもしれません、と。