まぁ私は『ね』だからまだまだあるし他の人の意見参考にしたらいっか。

「田山 尋希(たやま ひろき)っす。去年は1組でした。よろしくっす」

あぁ、去年一緒のクラスだった たやひろ か。

ってことは今は『た』だから…。

あともうちょっとじゃん!

いけないいけない。

いつも自分の世界に入り込んであんまり周り見えてないんだよね、私。

その証拠に私の気持ちばっかりで全然周りの声とか音とか入ってないでしょ?

ガタッ。

私の前の席の人が立った。

みは だ。

「二階堂水白です。元1組でーす!みんな、仲良くしてね!!1年間お願いしまぁす。良い一年にしたいな!えっと、私、クレープが大好きで……」

相変わらず みは は媚売りだなぁ。

そこも嫌いじゃないけど。

それとみんな、おわかりのように みは は『に』、私は『ね』。

次なんだよね。どうしよう。

ま、普通でいっか。どうせ顔見知りだし。

ガタッ。

みは が座った。

あーぁ、面倒くさいけどしょうがないな。

私は少しだるそうに立ち上がった。