高校一年生の学級委員で学級委員長でもある、ザ・優等生の私こと髙山明。
_キーンコーンカーンコーン
4限終了を告げるチャイムがなる。
_コンコン
ドアのノック音がしただけで、私は顔を伏せた。


「明~。お呼び出し」
「え~、今日欠席って言っといてよ!アリス~」
「それは、無理な願いだぜ??明♡」
「っちょ。引っ張らないで!!」

私を引っ張た人は、ヤンキー。高2の室剛史。校内でも、一番たちが悪いというので有名なヤンキーだった。
無言の中、いつもお昼ご飯で行っている図書館に着く。
_ああ、誰かいますように!
そして、中にいたのは。
ザ・ヤンキー。
私あの人のこと知ってる。
いいや、知ってるどころか私の好きな人、同じ一年生の成瀬玲。
「おい、お前邪魔だ」
「ねぇ。先輩それ本気で言ってる??」
「お前・・・玲。すいません!」
室剛史の顔から一気に血の気が引いた気がした。
「分かったなら、行け。女も置いてな」
「は、誰が!」
「先輩、ボコルよ?そいつ俺の女」
余裕の顔で笑う彼に室剛史は一層顔が青ざめた。
「はい!」
_室剛史がいなくなってから沈黙が生まれた。つらい。
「あのさ、名前何て言うの?」
「えっと、髙山明です。それより、何なんですか。勝手にお、女なんて」
「明ね。あの人と一緒だ」
「あの人?」
「何でもねえよ。とりあえず、よろしく」
「よろしくって、私の気持ちは!!」
「とりあえず、今は付き合ってるっつう事にしとけ。もう、噂になってると思うし」
「分かりました」
口では言いながらも、私の内心は超ハッピーな気分だった。
 私、成瀬君のこと好きだったし、むしろ結果オーライ?
 どっちにしろ、すごくうれしい。