そして 弟と美優ちゃんが作った夕飯が出てきた 2つだけ 美優ちゃんは私の前に料理を置く。

姉「幸輔 美優ちゃんのは?」

幸輔「ああ 美優は飯が食えないから これ」

弟が 線香を1本取り出した そして火をつけ消して 皿に敷いたアルミ箔の上に乗せる。

姉「線香?なんで?」

幸輔「美優は 飯が食えない分 香りを食べるんだよ ほら 美優」

美優「ありがとうございます♪ はむっ♪ んー!美味しい♪」

美優ちゃんは 美味しそうにニコニコしながら 線香から出る煙を食べてるんだ。

幸輔「姉ちゃん 冷めるよ?」

ぼーっと 煙を食べる美優ちゃんを見ていたら 弟に突っ込まれた。

姉「あ うん 頂きます」

私は 線香の香りが漂う中 夕飯を食べたんだけど やっぱり美味いんだな 弟の料理は。

3人 夕飯を食べ終えると 弟が風呂はいって来たら?と言うので そうした。

バスタオルとお風呂セットを持ち 風呂場に向かった。

脱衣場で 服を脱ぎ 熱いシャワーに当たって考えていた。

あの2人を見てると辛いなぁとか何処かにアパート借りてそっちに住むかなぁとか考えてたんだけど 答えは簡単には出せないわけで 保留としといた。

風呂から上がると 美優ちゃんは弟の肩を揉んでいたんだ。

幸輔「あ〜気持ちいい ん?姉ちゃん?上がったの?」

美優「お姉さん おかえりなさい♪」

美優ちゃんは ニコッと微笑むがやっぱり 弟と接する時とはちがう。

姉「うん 幸輔もはいってきたら?」

幸輔「そうだね 美優 俺も風呂入ってくるよ」

美優「はい! ごゆっくり♪私はお姉さんとお話してますね!」

と弟が風呂に入りに行った 美優ちゃんは 私に満点の笑顔を見せるんだ。

さっきの思いも吹き飛ばすような笑顔だった 私は何を嫉妬してるんだろうかと自分の浅はかさを笑った。

姉「美優ちゃんは 何でここに来たのかも覚えてないの?」

美優「はい・・・目を開けたらここに居たんで・・・」

姉「そっかぁ・・・」

美優「でも 幸輔さんが見つけてくれると思いますので 気長に待ちます♪」

美優ちゃんは にぱっと子供みたいな笑顔で嬉しそうにしてるんだ。

姉「そうね 私はここにはずっと居られる訳じゃないから 弟を思う存分頼ってね?」

美優「はい!」

そんな話をしていると 風呂から弟が上がってきた。

その後 寝るまで3人で雑談しながら 時間を過ごして寝る事にしたんだ。

美優ちゃんは 眠たそうにしてたから 寝なさいと言うと 押し入れの中にすうっと入って行って すぅすぅ寝息が聞こえてきた。

幸輔「あのさ 姉ちゃん」

姉「ん?」

弟が神妙な表情で話しかけてきた。

幸輔「美優な ある時間になると 何かを寝言か分からないけど 言ってるんだよ」

姉「寝言?なにそれ?」

幸輔「深夜のある時間に 押し入れの中から寂しそうな声でいってるんだよ」

弟は 今知ってる美優ちゃんの全てを話してくれた。

幸輔「・・・・・・・・・・・・とう言うことが 深夜に起きるんだよ」

姉「寝言でかぁ・・・まぁ その時間まで起きてようか」

幸輔「ギャップが凄いから覚悟しといて?」

弟が真顔で言うもんだから 少し怖くなってきた。

起きてる時はニコニコしてる美優ちゃんが 夜になるとどうなるのか気になる。

そして 深夜のある時間になった 私達は押し入れの方に気を向けた。

美優「私は・・・何故・・・死んだ・・・?」

美優「何故・・・思い出せない・・・?誰かを見ていた様な・・・」

美優「あの人を・・・見てて・・・思い出せない・・・」

美優ちゃんは 悲しそうで低い声で寝言?をいってるんだ。

幸輔「あの人って誰だ?」

姉「多分だけど 生前に想いを寄せてた人じゃない?」

幸輔「ああ なるほどなぁ」

弟の言った通り ギャップが凄くてちょっと怖かった。

そんで 少し弟と話して 明日も早いから寝る事にしたんだ。