キーンコーンカーンコーン


その音とともに寛ぎ出す皆




『一緒に帰ろー!』


『クレープ買ってこ!』




なんて声を羨ましく見つめる



今日も悲しく一人で帰ろう


そう思いながら、教科書を鞄に入れようとすると筆箱を落としてしまう




拾おうとすると、先に誰かの手によって持ち上げられた





「あ、ごめんね。ありがとう」



「…」





目の前には






すらっと背が高くて、ロングの黒髪が良く似合う綺麗な女の子




無言で教科書渡されちゃったけど






なんか、かっこいい




…でも名前が全然出てこない




すると




『友達』



そんなワードが頭をよぎる


…友達





なりたい!



私は教室を出てってしまった彼女を追う


「あ、あのっ」



少し大きめの声を出して、彼女の手をつかむ





「…友達に…なりませんか?」



疑問形になっちゃったけど…言った


は?とでも言いたげに私を見る



そして周りからの視線も集まる


「…なんか、かっこよかったから」



そんな言葉が咄嗟に出てしまう




さらに嫌な顔をしてため息をつかれる



「…友達とかいらないから。離して」



最初から、いいよって言ってもらえるとは思ってなかったけど




流石に傷つきます



すると



「こーら。こんな可愛い子にそんな言い方しちゃダメでしょ?」



そう言って、私と彼女の間に入ってくる高身長の金髪君



「…あんたには関係ない。帰る。」




「えっ、、あ…」



早歩きで去ってしまった彼女



「あーあ、可愛くねーな。ごめんね?ウサギちゃん。

あいつ照れてるだけだから」


イケメン顔で手を合わせて謝り、多分あの子のことを追いかけた




ていうか…





うさぎちゃんって私ですか?