「兎みたい」


すごく顔が近くて、体が熱くなるのがわかる


すると、グイッと後ろに引っ張られる


「緒花は触られたくない」

アオ君は急にそんなことを言う


「え、アオの彼女?てか女を連れてくるなんて初めてじゃね?」


「あ、兄貴は余計な事言わなくていい。行こ」


アオ君は私の手を引き、リビングらしきとこに行く


…アオ君の初めて連れてきた女…


が私


なんて想像するだけで顔が赤くなる


適当に座って、そう言われ大きなソファーに座る


「…着替えて」


「え?」


あ、濡れたまま座っちゃ悪かったか

そう思い、勢いよく立つ


でも、アオ君の服きちゃって大丈夫なのかな?


「…気遣わなくていいから、着替えた方がいいよ。すけてる」


アオ君の衝撃的な言葉に私は下をを向く


「うぁぁあっ!ごめんなさいっ!借ります」


私はアオ君の持つ服を取り、影で着替える


…お見苦しいものを見せましたごめんなさい

なんて頭の中で反省する


ていうか、、、ブカブカ



「あ、あのアオ君。。すごくぶかぶかなんですけど」


「…いい感じだよ」


可愛い。なんていい抱きついてくるアオ君


む、無意識にこういう行動は心臓が持たない…


私とアオ君はソファーに座る


「……」


「……」


わぁぁっ。。無言は辛いよ…なにか話さなきゃ



「…お、お兄さん、歳いくつなんですか?」


ぱっと出たのがこの言葉


なんで出たのかはわからないけど。。


お兄さん、すごく大人っぽかったな


「あー、一つ上だよ」

おじさんに見えるでしょ?なんて笑うアオ君


「一つ上!?」


おじさん、、までは行かないけど20代かと…


…あそこまで綺麗だとモテるどころじゃないんだろうな

なんて思う


「チャラチャラしてるから緒花も気をつけてね。」


「ふふ、でも優しそうな方でしたよ」


えー、そうかななんて不機嫌な顔になるアオ君


そういえば


「あの、両親は…」


靴とかもアオ君とかの以外はないように見えた



「今アメリカにいる。家には俺と兄貴しかいないよ」



「えっ」


なんか…アオ君てすごい


大人っていうか…


私も一人暮らしだけど、何か違うっていうか


こんなに広い家にふたりは…


「あ、別に家庭崩壊とかはない普通の家庭だから気にしないで」


「う、うん」


ニコッと笑うアオ君にそう返す


…こんなに凄いアオ君の近くに


私はいていいのかな