「緒花…ごめん」


「え?」

昇降口に来るなり、何故か謝ってくるアオ君


「傘、忘れました」

言いづらそうな顔していう


これじゃびちょ濡れになるよな〜なんて上を見上げる



「は、走ろう!」


雨が強くなる前になんて思い、アオ君の手を引いて走る


もちろんアオ君の足の方が速いわけで


すぐにぬかされる


いつもふわふわした雰囲気だから

こうやって男子っぽいところ見せられるとキュンときちゃうよね…


なんて


私は変なことを考えながら、アオ君を追いかける


「緒花、俺んち来て」


「えっ…うわっ!」


何が起こったのかわからない


無理やり手を引かれ、ものすごく大きい家の中に入る


「緒花の家遠いからちょっと雨宿りしよ」



ど、どういう事ですか


私勝手に入って大丈夫なんですか


「ここ俺の家。ちょっと待ってて」



「あ、アオ君の家!?」


「うん。タオル持ってくるね」


「…あ、ありがとう」


私は大人しく、広い玄関で待ってる


…アオ君の家、お金持ちなのか…


いろんなことが起こりすぎて何から理解していいかわからない


「はい、タオル」


そう言って真っ白なタオルが渡される


ありがとう、そう言って受け取り顔を拭く


…毎日こんなに広い家にアオ君はいるの?


というか男の子の家初めて来た


あぁぁぁどうしよう


なんて思いながらリビングに誘導される


…なんか、緊張する



なんて下を向いてると、ドカッとぶつかってしまう



「ご、ごめんなさいアオ………く、、、」


上を見ると、上半身裸の綺麗な男の人


その姿に唖然としてしまう

なんで裸!?

アオ君じゃない!

ていうか金髪!?


なんて思ってると


「兄貴っ。。裸で歩くなって言ってるじゃん」


「何この子すごい可愛い」


答えになってない答えが返ってきて、呆れ顔のアオ君


アオ君の…お兄さん!?


確かに…目元が似てる気がする


お兄さんは私の髪の毛を触る


「へっ?」