…アオ君って自分がモテるって気づいてないのかな




その前に、自分がかっこいいって気づいてない…よね。



…流石にみんなの前ではやめてもらわないと




みんなの前じゃなくてもダメだけど





なんて1人で考えてると、横から見覚えのある美人さん






な、凪ちゃん!



昨日からずっと凪ちゃんの事ばっか考えてたから




いざとなると緊張する




教室に入ろうとする凪ちゃんを駆け足で追いかける




「な、凪ちゃんおはよ!」


まずは挨拶から



そう思い声をかける



「…昨日の…」





嫌な顔をしているが、どこか驚いたような凪ちゃん




「…はい!橘 緒花です!」



勢いで自己紹介をしてしまう




「…」





凪ちゃんは無言で席に座る



返事はまだ…か




私は凪ちゃんの後ろに座る





ん?




…あ、、




席…前後だったっけ??



凪ちゃんの名前って…




瀬戸口 凪


椅子にそんな名前が書いてある



よし、チャンスだ!




「凪ちゃん、今日一緒に帰りませんかっ」




後ろから、あまり大きくない声でそういう




一瞬凪ちゃんの動きが止まったが、何も無かったかのようにまた動き出す





…まだですよね。。わかってます





アオ君には"絶対友達になる”って言ったし、ちょっとしたことで諦めてなんかいられない





私は大きく息を吸い、朝の支度をする。