「俺らの仲間に入れ」


さっきは誘いだったのに、急に強制になった!?



「いや、無理!!」


どう考えても普通に無理じゃん!?


だって、私が嫌がらせをしてた人たちだよ?


なんのメリットがあって、私なんかを………?


「何でだ?」

いや~………………………考えてくださいって。


「私…………………あの山田綺羅なんだよ?RYUSEIの姫に嫌がらせをしてまで、姫の座になろうとしてたって……。それに、いい噂も聞かない……」


「だから?」


いや、だからって……………。


向こうはそんな私を気にしてないとでもいうかの態度だ。


「それは昔のお前で今のお前じゃないんだろ?」

「え……?」


意外な言葉。


「よく知らねぇけど、前のお前はスゴかったかもしれねぇ。けど、今のお前は違うじゃん?何だかんだ、お礼は言うし、噂とは違って礼儀正しい。つまり、噂は噂。本当のお前じゃねぇ」


そんな事を言い出す蘇芳遥輝だからか、まともに顔が見れない。

…………いや、違う。


「俺は今のお前を信じてるから。絶対裏切らねぇ………………………………って、なに泣いてんだよ」


涙で視界がぼやける。


こんな言葉、言われたことない。


「……でも、無理だよ。みんな私のことを悪く言うのに、そう簡単に信じるなんて……」


「人の資料をわざわざ立ち止まって拾ってあげるやつが悪い人に見えるか?」


あ…………………。


「味方なら俺がなってやんよ。裏切らねぇし、守ってやる。それに、俺らの仲間は面白いやつらだらけだぞ」


そんな、贅沢な言葉私が貰っていいのかな………。


っていうか、


「私のことは嫌いじゃなかったの………?」


「は?いつ俺が嫌いって言ったんだよ」

私の気のせい…………?