記憶を失くした少女【完】



他の生徒たちも購買やコンビニに出かけていったため、一気に教室が静かになった。


数えるくらいしか教室には残っていない。


恐らく私と同じ弁当組。


静かだしここで食べるのもいいなぁ~って思ったが、やっぱり落ち着く場所の方がいい休憩になると考えた私は、迷わず保健室に向かった。


棟が違うだけあって、この教室から保健室までは結構距離がある。


しかも、保健室は2階。


棟に行くまでに、一回今の棟の階段を降りて、またその棟の階段を登らないといけないという、2度手間。


だから、あまり保健室には生徒がやってこない。


怪我してるのに保健室に行かないとか、保健室の意味ないよね…………(笑)