______カランッ。 


「いらっしゃい♪」


「凌馬さん来たよ~」


その日の夜。何となく凌馬さんのバーへ行ってみた。


やっぱり1人じゃいろいろと考えてしまって嫌になるから。


私はこの間と同じ席に座ると取りあえず、メロンソーダとパエリアを頼んだ。

「どうした?」

凌馬さんはカウンター越しに聞いてきた。


別に何か言ったわけじゃないのに、何かを察したのかもしれない。


「別になんもないよ」

とか言っても、


「嘘つくの下手だよな(笑)顔見たら分かるよ」

凌馬さんには通じないんだろうな。


「…………………凌馬さんはさ、昔の私のことどう思ってた?」