記憶を失くした少女【完】








「あ、綺羅ちゃーん!」


次の教室に向かっていた際、前から歩く見ず知らずの男子生徒に声をかけられたと思ったら、今朝の西田くんだった。


「この階ってことは、君俺と同じ2年生だったんだね!」


「うん。まさか、西田くんも2年生だとは思わなかったよ」

「移動距離?」

「うん!次は科学なの」


「そっか。また、話そうね!今度、遊び行こう~」


廊下で少し立ち話をしてしまった。


朝と同様、軽い口調…………………。


アレが通常運転ってやつね。