あと少しで上までたどり着くと言うとき、


_____ドンッ。


「……………え?」


隣の人にぶつかると同時にバランスの崩した体はなす術なく下へと落ちていく。


持っていたケータイが中を舞う。


そして、


_____ドタンッ!!!!!


勢い良く下へと落ちた。


頭からは真っ赤な血が流れる。

「キャー!!!!」


「救急車を呼べ!!」 

周りからは悲鳴や叫び声が聞こえる。


「…………凌馬(りょうま)……さ…………ん………」

それだけ小さく呟くと少女は意識を失った。