記憶を失くした少女【完】




【side遥輝】


プルルルル……………。


いつものよう倉庫で過ごしていると萌から電話が入った。


確か綺羅が今日帰りに聞くって言ってたが…………………家に帰ってから電話するなんて倉庫に忘れ物か?


不思議に思いながら電話に出る。しかし、その電話は萌ではなかった。


「………………よぉ。RYUSEIの総長さんだよなぁ?」

厳つい男の声………………。


「俺は青雉の総長だ。姫ちゃんは預かったぜ………。まぁ、余計なやつも1人いるが同じ学校の女だ。助けに来るだろ?(笑)」


姫は萌だ……………………だとするともう1人は綺羅………………っ!!!


「で、何が目的なんだ?」

「ハハッ!そうこねぇとな(笑)俺らは今青雉のアジトにいる。お前らに分かるかな?30分以内に来ねぇと犯されちまうから早く来いよ(笑)じゃあな」


それだけ言うと、通話が途切れる。


「は、遥輝どうした?スゴイ殺気だけど………………」


「あぁ。萌と綺羅が青雉のやつらに拉致られた」


「はぁ!!??」

「ヤバイじゃん!!!」


「向こうは30分以内にアジトを探せという。だから京也、お前に頼めるか?」


京也はこう見えてもここの情報網。ハッカーだ。


「数分あれば余裕」


どうにかして見つけ出さねぇと……………そして、潰す。


生かしておけねぇ。