記憶を失くした少女【完】




「まぁ、夏は嫌いだけど皆と過ごすのは割と嫌いじゃないし、僕は行ってもいいけど」


「まぁ、皆が行くなら俺も行くかな」


天野くんと矢野くんは賛成みたい!


あとは____…………遥輝だけ。


「遥輝はどうすんのー?皆行くし、遥輝も当然行くっしょ?(笑)」


「……………………………………あぁ。行くか」


若干間はあったものの、遥輝も行くみたいでひとまず安心。


「萌は当然行くだろ?」

「………………………え?」


「夏休みに勉の家泊まって遊ぶって話だよ。皆行くし、お前来ないとかつまんねぇだろ(笑)」


私も萌ちゃんには来てほしい!!!

………………それに、唯一の女の子同士だしね。


「大平は萌のことほんと好きね(笑)仕方ないから行ってあげるけどぉ~!」

モデルさんみたいな整った顔で、少しツンとした言葉を発する萌ちゃんは、セリフに関わらずやはり可愛くて見惚れてしまう……………。

「素直に来るって言えばいいのによ~(笑)」

「大平、うるさい!」


そして、この2人のやり取りはやっぱり安定感があるなぁ……………………。