ついた場所は、いつもの屋上。
RYUSEIのメンバーは誰もいない様子で、温かい風が静かに吹いていた。
「ラッキー誰もいねぇ~♪(笑)」
こんな時までも大平くんは、明るくて楽観的な感じだった。
唯一違って見えたのは、昨日のあの時だけ。
「………綺羅は昨日のこと気にしてるよな」
振り返った大平くんは困ったようなそんな顔をしてて、今からのことを聞いていいのか一瞬戸惑ったけど、
聞いてほしいから私を呼んだはず。
「………確かにちょっとは気になった。傷を掘り起こしたくなかったから聞けなかったし、話したくなったら話せばいいって言った。話したくなったのが今なら私に教えてほしいな。何だって受け止めるし、知ったとしても大平くんは大平くんじゃん?(笑)」
「…………ありがとう。長くなるけど、聞いてくれるか?」
そんな私の言葉に安心したのか、大平くんはポツリ……ポツリと話し始めた。



