僕がそう言葉を返す頃には、悠太は既に違う所へと視線を向けていて。
その視線を目で追うと……あ、
__悠太と目を合わせ、アイコンタクトで笑みを浮かべている、彼女。
その彼女の視線をまた追えば、当然の様に後ろの席の悠太が居て、笑っていて。
『うわぁ~、お熱ーい』
「んだよ、」
邪魔をされた。そう不機嫌な悠太に『べつにー?』ってヘラヘラと笑みを浮かべる頃には、
「お前ら席につけ、出席とるぞ~」
かったるそうに山田が入ってきて、
「体調が悪い奴は居ないなー?」
僕は珍しく自分から、前を向いた。
「次の授業はP47ページの問3に入ります、予習復習をぬからないように。はい、号令!」
「起立、これで2時限目を終わります、礼。」
「ありがとーございましたぁー」
授業が終わり、眠たげに欠伸を漏らしながら後ろの席へと身を向ける。
これも、最早習慣のような、癖のような物で。
『何か今日眠い、帰りたぁ~』
「でも、お前はサボんないんだろ?」
『…うーん、まぁね~』
流石と言うか、僕を見透かした悠太は机の中から教材を漁りだす。
……次は、音楽か。
ますます眠気を誘うやつ。…少しくらい、うたた寝をしてもバレなさそうだけど。


