昨晩からいくつかの候補が浮かんでいる。



高校時代の部活の引退試合でいつも以上によく動けたこと

大学時代にバカ話を夜通ししたこと

高2の6月に兄の身長をこえたこと
 
小6のとき書道コンクールで佳作をとったこと


それから、


初めて行った合コンで斜め前に座る君に一目惚れしたこと

君の作る味噌汁が驚くくらい僕の母と味が似てること

プロポーズしたときに君が本当に天使のように笑ったこと



考えていて思ったが、君は僕に君との思い出を言って欲しかったのかもしれない。
君自身も気づいていないだろうけれど。

君は、世間的にはわがままと言われる部類に入るくらいには自由に振舞っているのに、意外にもそういう不器用なところがある。




そうして僕は会社に着き、仕事に集中しては休憩のたびに思い出すことを繰り返して、帰り道でやっとひとつの結論にたどり着いた。


いろいろ大切な思い出があったけれど、欠かせないものとしてしっくりきたのはこれだけだった。