「ハ、ハクア…それは本当なのか?」

僕は動揺しながらも、何とか言葉を絞り出した。

「ああ、本当だ。
委員会の奴等からどう聞いたか知らないが、これが真実なんだよ。」

ハクアはあっさりとうなずいた。

その中で、僕は気になっていた事を聞いてみた。
「ちょっと待ってくれよハクア。お前がグロウリンクの人間なら、どうやってこっちの世界に来たんだ?」


「簡単な事だよ。
僕らの世界にはこの世界の科学力を遥かに超えている人物が居るんだ。
僕はその人に頼まれて、世界を救いにきたんだよ。
キーブレイカーの存在を無くす事は出来ないから、僕が直接干渉しに来たのさ。」

ハクアは続けて聞いてきた。

「アル…改めて聞くよ。君はどちらの世界を救うの?」


(頭が整理されない内に、何なんだよその二択は!?)

「ま、待ってくれ!!
急に言われても頭の中が整理出来ないよ…もう少し時間をくれないか?」

「分かった…急に真実を知らされたんだ、仕方無いね。
でも委員会の奴等が鍵の場所を見付けるまでには決めてもらうよ?
君は本当に心許せる親友だけど、僕にも自分の世界を救う役目があるからね。」