「私が誰と帰ろうと関係無いでしょ?
アラド君はあなたのモノでもないし!」


「それはそうだけど…私達の争いにアー君を巻き込まないでよ!

アー君は関係無いでしょ?」


ミルカの言葉にハイミーは笑みを浮かべた。
そしてミルカの耳元で何かを呟いたようだった。

「…じゃあ、私がアラド君と付き合っても問題無いよね~?ミルカにとってアラド君はそんな大切な人じゃなさそうだし。」


ハイミーがミルカから離れたその瞬間にミルカがポケットに手を入れたのが見えた。
入れたのは一瞬だけで、すぐに外に出したけど…。


まだしばらく続くのかと思っていたら、ミルカはハイミーに対して背を向けて僕の方へ歩いてきた。


「さ、アー君帰ろっか♪♪」

「へっ?」

いつも通り過ぎるミルカの笑顔に、僕は間の抜けた声を出してしまった。

「いや、だってハイミーはどうするんだ?」


するとミルカは事も無げに…

「大丈夫♪ハイミーはあと30分はあそこから動けないから♪♪」