「音葉ー、うちは裏方よん。」
「私は、ナレーターよんよん。
…って、どしたん?」
ちょちょ、どうしよう。
裕哉くんが王子って適役なのに、
私釣り合ってなくない?
「あ、あれをご覧ください。」
「あれって…ほー、まさか、
あの裕哉くんと白雪姫とは…。
ファンが怒るぞー。」
「え、ファンがいるの!?」
「嘘でしょ、音葉知らなかったの?
入学式の時から、裕哉くんファンクラブが
騒いでたじゃん。
ちょー有名な話。」
あの、女子軍全員!?
確かめっちゃいたよね?
どうしよう、明日には学校から
消されてるかもしれない…。
「大丈夫だって、私たちいるし。」
愛空…もー大好き。
こーなったら、
頑張るしかないよな。
しゃぁあぁああ!!!
トントン
「ん?」
『野々さん、俺 鏡と召使い役だから、
よろしく。』
「あ、うん!
お互いに頑張ろうね!」
話したの久しぶりすぎて、びっくりした。
なんか、またこの前みたいになってる。
ドキドキっていうか…。
でも、1番は 嬉しい かな。
もしかしたら、距離が近くなるんじゃないかってどこかで期待してる自分がいる。
皇太くん。
期待しても…いいですか。

