訳ありですが何か?~桑の実~

わざわざ“この日”に限ってこんなことをしてくるんだ。

そうとしか考えられない。


私がこの時、いかに自己中心的な考え方をしていたかがはかり取れる言動である。

私は根拠もないままに不思議と1本とったかのような気分に浸っていた。


正直な話、彼の顔は青白くなるかと思った。

しかしそんな私の予想に反して彼の面は徐々に赤みを帯びていく。


「…そんな軽い気持ちで瑠奈ちゃんに関与してると思ってるの?」

彼の睫毛が小さく震えた。

私も思わぬ彼の返答、様子に黙り込むより他に仕方がなかった。