訳ありですが何か?~桑の実~

しまったと眉を寄せる大馬鹿者。

おかあさんの前でうっかり吸ってしまうほど、この男は朝にめっぽう弱い。


なんでも低血圧なんだとか。

まぁ私もその類いなんだけれど。


お叱りを受けている渉を横目に、私は用意を素早く済ませて玄関へ向かう。


扉を開けた際、軽くなにかに当たった気がした。

不思議に思い扉の向こう側をそろりと確認すると、ニコニコ笑顔の兄が立っていた。


「…なにしてるの、陽斗くん」